リード部品
T:(部品厚み)、W(部品横幅)
1.部品同士の間隔
- 小さいチップ部品どうし
→ 0.5〜0.7 mm くらい離せばOK。 - 大きなICとチップ抵抗
→ 少なくとも 0.7〜1.0 mm は欲しい。 - 電解コンデンサやリレーなど背の高い部品と他の部品
→ 1.0〜2.0 mm くらい空けると安心。
👉 ポイントは「背が高い・大きい部品のまわりは余裕を大きめにとること」。
※電源ラインや高電圧で使用している部品間はIEC60664やIPC2221に基づいた最小距離の確保が優先です。
2.基板端からの距離
- 普通の部品 → 基板端から 2〜3 mm 以上。
- 大きくて重い部品(リレー・トランスなど) → 基板端から 3〜5 mm くらい離す。
👉 端に近すぎると、基板割りや加工で壊れやすくなる。
H:(部品高さ)
電解コンデンサ、リレー、コネクタなどの部品は製品ケースや金属シャーシに当たらないかを考慮すること。
高さ差が大きいとAOIの死角やノズル/治具干渉が出やすいので、高部品の周囲は+0.5–1.0 mm余白を追加(経験則)。
背の高い挿入部品のフローはんだでは近傍SMDへ影響/ブリッジが出るため、1–2 mm 以上の離隔を見込む(経験則, DFMガイド類)。
端部寄せや搬送コンベア縁は部品との離隔が必要。スルーホール部品は搬送縁≥10 mm、非搬送縁≥5 mmが一般的ガイド。
L:(リード長さ)
φ:(リード太さ)
リード線の太さは以下の点に注意して選びましょう。実務では「リード径 → 穴径 → パッド径 → アスペクト比」の順で確認します。
1.基板挿入性
部品のリード太さが基板のスルーホールに対し、太すぎると穴に入らず、はんだ上がりも悪くなります。逆に細すぎるとぐらつくためはんだが安定しません。そのため基本的には『スルーホール=リード太さ+0.2mm』となるようにリード太さやスルーホールの太さを調整しましょう。
2.はんだ付け性
リードが太いと熱が逃げやすく、はんだが溶けにくいため、はんだ不足や空洞(ボイド)が発生しやすい。逆に細すぎるとはんだの量が少なくなり、強度不足になります。社内基準にもよりますが、はんだ充填目標としては基板厚み×0.75以上充填される太さにしましょう。
パッド径(スルーホールのまわりにある「銅箔の丸いエリア」)についても考慮しましょう。パッド径が広いほどリードをしっかりはんだで接合する事ができるが、隣のパッドやパターンとの絶縁距離が確保できなくなります。目安としてはスルーホール径+0.6mmのパッド径を確保したいので相対的にリード系も考える必要があります。
。しましょう。アスペクト比についても考慮しましょう。アスペクト比 = 基板の厚み ÷ 穴径であり、この値が大きいと「穴が細くて深い」状態になり、内壁の銅めっきがうまく付かなくなるため、通電不良などの問題に繋がります。一般的な基板メーカーの標準能力としてアスペクト比 ≤ 8〜10になるようにリード太さや穴径を設計しましょう
3.機械的強度
太いリードは丈夫で曲がりにくいが、その分はんだ付け部分に力が集中しやすく、振動や衝撃でクラックが入りやすい。逆に細いリードは柔らかいので多少の力を吸収できるが、引っ張りや曲げに弱い。
4.リードの曲げ半径
部品のリードピッチを基板穴に合わせる場合、部品根本で曲げるとリードが折れやすくなるため、リード太さ×1〜2倍以上の曲げ半径を設けて曲げましょう