家族が無くなった後の手続きについて

目次

概要

詳しい概要については以下の裁判所公式サイトにて確認できます。本記事では具体的な手順のみ説明致します。

時期手続き内容概要・注意点
死亡直後(1週間以内)🪦 死亡届の提出役所へ7日以内に提出。通常は葬儀社が代行することも多い。
⚰️ 火葬許可申請死亡届と同時に手続き。
👨‍👩‍👧‍👦 葬儀の準備・実施宗派や遺言により手配内容が異なる場合も。
📝 死亡診断書の取得医師が発行。火葬や届出に使用。
死亡後14日以内🏠 世帯主の変更届被相続人が世帯主だった場合は届出が必要。
🪪 健康保険証の返却国保または社会保険の保険証を返却。
💰 年金受給停止手続き日本年金機構または共済組合へ申請。
死亡後3ヶ月以内⚖️ 相続放棄 or 限定承認家庭裁判所へ申述(期限:死亡を知った日から3ヶ月以内
死亡後4ヶ月以内🧾 準確定申告被相続人が個人事業主・給与所得者だった場合、死亡日までの所得税申告を行う。
死亡後10ヶ月以内💸 相続税申告・納税財産総額が基礎控除額を超える場合は税務署に申告。
随時🏦 銀行口座の凍結解除・財産整理銀行に死亡届を提出 → 相続手続き開始。
随時🏡 不動産の相続登記法務局に登記変更申請を行う(義務化・2024年以降は3年以内が原則)
随時📮 郵便物の転送届・公共料金解約等遺品整理を兼ねて実施。
死亡後に行う主な手続き一覧

死亡届の提出

遺産相続放棄

負債が多く、財産の相続を拒否したい場合は相続放棄申述書を提出し、相続を放棄することが出来ます。

相続放棄申述書を提出して遺産放棄をする場合の手順です。

相続放棄申述書の提出は自分より上の順位の人が全て相続放棄して自分に相続権が代襲されてから行います。

※注1:相続権が代襲されてから3か月を過ぎると負の遺産含め全て相続することになります。
※注2:被相続人の遺産を少しでも受け取る、返済を少しでも行うと相続の意思があると受け取られます。

相続人の確認

財産の相続人は

第1順位:子・孫など → 不在 or 放棄

第2順位:親・祖父母など → 不在 or 放棄

第3順位:兄弟姉妹 → 不在 or 放棄

兄弟姉妹の子(甥・姪) → 全員放棄

上記にて全員放棄すると国庫に帰属します。

相続放棄の申述には下記の書類の提出が必要です。下記にそれぞれの書類の用意の仕方について説明致します。

  • 相続放棄の申述書
  • 申述人(自分)の戸籍謄本(全部事項証明書)
  • 被相続人の住民票除票または戸籍附票

相続放棄の申述書

相続放棄の申述書は下記の家庭裁判所HPから8の書式及び記載例を参考に記載ください。

書式記載例(申述人が成人の場合)

書式記載例(申述人が未成年者の場合)

申述人(自分)の戸籍謄本(全部事項証明書)

戸籍謄本の詳しい取得方法は下記のHPを参考に発行してください。

戸籍謄本の取り方

以下では簡単に取得方法を説明致します。

本人が市区町村の役所にて発行

2024年以降、本人が発行する場合は、本籍地以外の場所でも最寄りの役所で戸籍謄本を取得できるようになりました。
※本籍とは、親族関係を公的に証明する戸籍を登録している場所のこと。詳細はこちら

最寄りの役所にて交付申請書に、名前・本籍地・必要枚数などを記入して提出すると発行できます。
また、あらかじめ以下のものを用意して持っていきましょう。

  • 印鑑(認印でOK)
  • 本人確認書類(運転免許証・パスポート・マイナンバーカード・住民基本台帳カード(顔写真つきのもの)など)

コンビニにて発行

コンビニ交付を導入している市区町村であれば、コンビニのマルチコピー機で戸籍謄本の発行が出来ます。
お住いの地域がコンビニ発行できるかどうかは下記より確認ください。
コンビニ交付が出来る市区町村

まず、現在の住所地と本籍地が異なる場合は事前に本籍地の市区町村へ利用登録申請を行う必要があります。
利用登録申請はコンビニのマルチコピー機で申請可能です。
利用申請を完了した数日後に戸籍謄本発行が「利用可能」になるので以下の戸籍証明書交付の登録申請サイトにて確認します。
戸籍証明書交付の登録申請サイト

また、利用申請時は以下のものを用意する必要があります。

  • 「マイナンバーカード」もしくは「住民基本台帳カード」
  • 発行手数料

上記にて戸籍謄本発行が「利用可能」になったら再びコンビニのマルチコピー機にて戸籍謄本の発行を行います。
発行時は以下のものを用意する必要があります。

  • 「マイナンバーカード」もしくは「住民基本台帳カード」
  • 発行手数料

被相続人の戸籍附票

被相続人の一生分の戸籍情報(その戸籍が作られてからまたはその戸籍に入籍してから現在に至るまでまたはその戸籍から除籍されるまでの住所が記録されたもの)の発行が必要です。これにより、申述人である自分と被相続人との繋がりが分かるため、必要となります。ただし、被相続人が結婚等により別の戸籍に移っていた場合は、移籍先の戸籍附票も入手する必要が出てくる。
下記に詳しい取得方法を記載しております。
※戸籍情報に死亡情報が反映されるまでには死亡届を提出後、約2~3週間かかるので注意すること
※役所にて発行を依頼する際は被相続人が所属している戸籍の筆頭者の戸籍を発行することで入手できる

被相続人の戸籍附票の取得方法

その他(場合により必要な書類)

上記3つの書類の他に場合により必要な書類は下記になります。

  • 【申述人が,被相続人の配偶者の場合】
  • 3. 被相続人の死亡の記載のある戸籍(除籍,改製原戸籍)謄本
  • 【申述人が,被相続人の子又はその代襲者(孫,ひ孫等)(第一順位相続人)の場合】
  • 3. 被相続人の死亡の記載のある戸籍(除籍,改製原戸籍)謄本
  • 4. 申述人が代襲相続人(孫,ひ孫等)の場合,被代襲者(本来の相続人)の死亡の記載のある戸籍(除籍,改製原戸籍)謄本
  • 【申述人が,被相続人の父母・祖父母等(直系尊属)(第二順位相続人)の場合(先順位相続人等から提出済みのものは添付不要)】
  • 3. 被相続人の出生時から死亡時までのすべての戸籍(除籍,改製原戸籍)謄本
  • 4. 被相続人の子(及びその代襲者)で死亡している方がいらっしゃる場合,その子(及びその代襲者)の出生時から死亡時までのすべての戸籍(除籍,改製原戸籍)謄本
  • 5. 被相続人の直系尊属に死亡している方(相続人より下の代の直系尊属に限る(例:相続人が祖母の場合,父母))がいらっしゃる場合,その直系尊属の死亡の記載のある戸籍(除籍,改製原戸籍)謄本
  • 【申述人が,被相続人の兄弟姉妹及びその代襲者(おいめい)(第三順位相続人)の場合(先順位相続人等から提出済みのものは添付不要)】
  • 3. 被相続人の出生時から死亡時までのすべての戸籍(除籍,改製原戸籍)謄本
  • 4. 被相続人の子(及びその代襲者)で死亡している方がいらっしゃる場合,その子(及びその代襲者)の出生時から死亡時までのすべての戸籍(除籍,改製原戸籍)謄本
  • 5. 被相続人の直系尊属の死亡の記載のある戸籍(除籍,改製原戸籍)謄本
  • 6. 申述人が代襲相続人(おい,めい)の場合,被代襲者(本来の相続人)の死亡の記載のある戸籍(除籍,改製原戸籍)謄本

相続の放棄の申述

書類の提出に行きましょう。場所は被相続人の最後の住所地の家庭裁判所となります。以下にてお調べ下さい。
管轄裁判所を調べる

また、申述時に現地で以下のものを購入する必要があるため、別途費用が必要になります。

  • 収入印紙(相続放棄の申述書に張り付けて提出する用):800円
  • 郵便切手(受理通知の用紙を送付してもらう際の郵便代):数百円
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