株の財務指標の見方を解説|売上・利益・ROE・ROA・自己資本比率・キャッシュフローの意味と使い方

社員A君

最近株式投資を始めたんですけど、分からない用語がいっぱいで
それぞれの指標が何を表しているか分からないです…

ろじペン

株式にはさまざまな財務指標が登場するからそれぞれの意味について解説するね!意味を理解して企業分析の判断材料として使えるようになろう!

この記事のポイント!
  • 企業分析では、1つの指標だけで判断せず、「利益を稼ぐ力・現金を生み出す力・財務の安全性・資本を効率よく使う力」を複数の指標から総合的に確認することが重要です。
目次

STEP1:売上高・利益(稼ぐ力)を見る指標

まず最初に企業の業績そのものを表す指標について説明します。会社がどのくらい売り上げてどのくらい利益を残しているかが分かるようになります。またこれらの指標の推移を見て企業の成長性を確認することが目的です。

売上高

売上高は、企業が商品やサービスを販売して得た収益の金額です。
例えば、ある企業が1年間で以下のように売り上げたとします。

  • 製品A:50億円
  • 製品B:30億円
  • サービス:20億円

この場合、売上高=50+30+20=100億円となります。

株式投資で見るポイント

株式投資では売上高が大きいかではなく、営業利益と合わせた営業利益額や営業利益率の成長性を見て判断します。営業利益については後に説明します。

営業利益

営業利益は企業の本業そのものがどれだけ儲かっているかを示す指標です。
売上高はそれらの販売するにあたって発生した原価・販売費・販売費及び一般管理費などの経費が差し引かれていないので実際にどれだけの利益を生み出したのかが分かりませんが、営業利益ではこの『実際に生み出した利益』を表している指標になります。

例えば、営業利益=売上高-売上原価-販管費=1000億-600億-300億=100億円となります。

営業利益は売上高と併せて営業利益率を確認するために使用しましょう。例えば、売上高1000億円、営業利益100億円の場合、営業利益率=100÷1000=10%となります。

株式投資で見るポイント

株式投資では営業利益の「額」と「成長率」と「営業利益率」を見ましょう。例えば、売上高1000億→1100憶、営業利益80億→120億になった場合、営業利益+50%、営業利益率も+2.9%となり、売上だけでなく利益を稼ぐ効率も改善していることが分かり、企業の成長が分かります。

経常利益

経常益とは営業利益に企業が本業以外の収益・費用を加えた利益になります。
本業以外の収益・費用とは『受取利息』『受取配当金』『支払利息』『為替差損益』などになります。

例えば、経常利益=営業利益+営業外収益-営業外費用=100憶+5億-10億=95億円となります。

株式投資で見るポイント

株式投資では営業利益と経常利益の差を見ることで本業以外の収益・費用が利益にどの程度影響しているのかを確認することが出来ます。
例えば、営業利益100億円に対し、経常利益が105億円なら営業外損益による影響は比較的小さく、経常利益が50億円なら借入金が多く支払利息が大きいなどの可能性があります。
営業利益と経常利益の差が大きい場合は、その理由を確認してみましょう。

最終利益・純利益

企業の利益計算の最終段階に位置する利益です。
例えば、最終利益=経常利益+特別利益-特別損失-税金等=100億+5億-20億-25億=60億というイメージです。

株式投資で見るポイント

株式投資では最終利益では企業の成長性を判断しないようにしましょう。
例えば、企業が保有していた土地を売却して特別利益100億円が発生した場合、その年度の最終利益は大きく増える可能性があります。
そのため、営業利益や営業CFなどを確認するようにしましょう。

EPS

会社が1年間で稼いだ利益を1株あたりに換算した指標です。基本的な考え方は以下になります。

EPSの考え方
EPS=株主に帰属する利益普通株式の期中平均株式数EPS=\frac{株主に帰属する利益}{普通株式の期中平均株式数}

例えば、ある企業の最終利益100億円、平均株式数1億株だった場合EPS=100億÷1億=100円になります。

株式投資で見るポイント

株式投資では最終利益が増えているかではなく、こちらのEPSが増えているかを見ることが重要です。

まとめ

実際の分析では売上高、営業利益、営業利益率、経常利益、最終利益、EPSが上向きなら順調に売り上げていることが分かりますが、売上高↑、営業利益↓、最終利益↑のようにバラバラに動いている場合は決算短信などで原因を確認することが重要です。

STEP2:キャッシュフロー(利益が現金になっているか)を見る指標

キャッシュフロー(CF)とは、企業の一定期間における現金・現金同等物の増減を表すものです。
ここでは『利益が出ていること』と『現金を生み出していること』は同じではないことが分かります。
キャッシュフローを見るときはプラスなら良い・マイナスなら悪いと単純に判断しないことが重要です。

営業CF

営業CFは『企業の営業活動によって、実際にどれだけ現金を生み出したか』を見る指標です。
前項で営業利益について説明しましたが、営業CFとの違いとしては

  • 営業利益=会計上の利益(代金をまだ受け取れておらず会計上売上として計上されている利益)
  • 営業CF=実際の現金の動き
株式投資で見るポイント

株式投資では営業CFが継続的にプラスかを確認しましょう。+50憶→+70憶→+100億などに増えている場合は良好ですが、逆に+50億→+20憶→ -10億などに下がっている場合はなぜ本業から生み出すキャッシュが減っているのかを考える必要があります。

投資CF

投資CFは『将来の事業のための投資や、資産の売買などによって発生した現金の動き』を見る指標です。
代表的な要因としては以下となります。

  • 工場・設備の購入
  • 機械設備への投資
  • ソフトウェアなどへの投資
  • 有価証券の取得・売却
  • 子会社・事業の取得

投資CFはマイナスだから悪いわけではなく投資CFが-50億だったとしても本業で100億円稼いでその50億円を工場・設備などに投資している可能性があります。将来の成長のために積極的に投資している会社では、投資CFが継続的にマイナスになることがあるのです。

株式投資で見るポイント

株式投資では投資CFの額が『何にお金を使っているのか?』を確認しましょう。
確認方法としては

財務CF

財務CFは『企業が資金を調達したり、株主や金融機関などに資金を返したりすることで発生する現金の動きです。
代表的なものとしては以下になります。

  • 借入金の増加
  • 借入金の返済
  • 社債の発行
  • 社債の償還
  • 株式の発行
  • 自己株式の取得
  • 配当金の支払い
株式投資で見るポイント

株式投資では財務CFがプラスであれば借入を増やした、社債を発行した、株式を発行したなどによって『会社が外部から資金を調達』している可能性があります。
財務CFがマイナスであれば借入を返済した、配当金を支払った、自社株買いを行ったなどによって会社から資金が出ていった可能性があります。

結論として財務CFがプラス=良い、財務CFがマイナス=悪いという単純な判断はできません。

フリーCF

フリーCFとは『企業が事業活動を行ったうえで、投資などに必要な資金を差し引いた後に比較的自由に使えるキャッシュになります。一般的な簡便的な計算ではフリーCF=営業CF+投資CFになります。

株式投資で見るポイント

株式投資ではフリーCFがプラスであれば本業で稼いだキャッシュから必要な投資を行った後にも、キャッシュが残っているため、借入金返済や配当、自社株買いや現金の積み増しやM&Aなどを行うことが出来るので良い傾向です。
フリーCFがマイナスでも新工場を建設しているなど積極的投資の可能性があるので何に使っているのかを確認する必要があります。

現金等残高

現金等残高は簡単に言えば、企業が決算時点で保有している現金や現金同等物の残高になります。
一般的には以下のものを合算した額となります。

  • 現金
  • 預金
  • 短期的に現金化しやすく、価値変動リスクが低いもの
    ※実際の「現金及び現金同等物」の範囲は会計基準や企業の開示内容を確認する必要があります。
株式投資で見るポイント

株式投資では現金等残高だけ見ずに有利子負債とセットで見ましょう。もし現金等残高が1000億円あったとしても借入金5000億円を抱えていれば良好とは言えないからです。

現金比率

現金比率は『短期的な負債に対してどれくらい現金・預金などを持っているか』を見る指標です。
例えば、現金等残高200億円で流動負債500億円の場合、一般的な計算式としては以下になります。

現金比率の計算式
現金比率=現金等残高流動負債=200500=40%現金比率=\frac{現金等残高}{流動負債}=\frac{200}{500}=40%

つまり流動負債100円あたり、現金・預金などを40円持っているという意味になります。

株式投資で見るポイント

株式投資では現金比率が高ければ必ず良いというわけではなく、必要以上に現金を保有しているとその資金が事業投資などに十分に活用できていない可能性もあるため、利益成長・投資・フリーCFなどと合わせてみましょう。

STEP3:財務の安全性(会社が倒れにくいか)を見る指標

この会社はどのくらいの資産を持っていて、それを自己資本と借入金のどちらで賄っているのかということが分かるようになります。

総資産

総資産とは企業が補油している資産の合計額です。例えば以下のようなものになります。

  • 現金、預金
  • 売掛金
  • 商品・製品などの棚卸資産
  • 建物
  • 土地
  • 機械設備
  • 投資有価証券
  • 無形固定資産
株式投資で見るポイント

株式投資では売上高や営業利益と合わせて増えているかを確認しましょう。
総資産が1000億→1500憶円に増えていても利益が増えていないのであれば資産を増やした割に利益を生み出せていない可能性があります。

1株純資産(BPS)

1株純資産(BPS)は簡単に言うと会社の純資産を1株当たりに換算したものになります。例えば、純資産1000億円、株式数1億株の場合、一般的な計算式としては以下となります。

現金比率の計算式
BPS=株主に帰属する純資産期末の発行済株式数等=1000億1億=1000円BPS=\frac{株主に帰属する純資産}{期末の発行済株式数等}=\frac{1000億}{1億}=1000円

つまり、1株当たり1000円分の純資産を企業は持っていると言うことになります。

株式投資で見るポイント

株式投資では売上高や営業利益と合わせて増えているかを確認しましょう。
総資産が1000億→1500憶円に増えていても利益が増えていないのであれば資産を増やした割に利益を生み出せていない可能性があります。

自己資本

自己資本とは、簡単に言えば、『企業が返済する必要のない、株主などに帰属する資本』です。
ただし、会計上の「自己資本」の厳密な範囲は財務諸表の区分や指標の定義によって異なるため、株式情報サイトの数値を使う場合は、そのサイトの定義を確認するのが安全です。

例えば、総資産1000億円に対して、借入金などの負債400億、自己資本600億などに内訳されているイメージです。

株式投資で見るポイント

株式投資では自己資本額と自己資本比率が増えているかを確認しましょう。自己資本比率については後述で説明します。

自己資本比率

自己資本比率とは会社が持っている総資産のうち、自己資本でどの程度を賄っているのかを示す指標です。
例えば、総資産1000億円、自己資本600億円の場合、基本的な計算式としては以下となります。

自己資本比率の計算式
自己資本比率=自己資本総資産=6001000=60%自己資本比率=\frac{自己資本}{総資産}=\frac{600}{1000}=60%
株式投資で見るポイント

株式投資では自己資本比率が高いほど借入などの負債への依存度が低いため、財務面で余裕と考えやすいです。
特に『景気の悪化』『売上の急減』『金利上昇』『一時的な赤字』のような状況では借入への依存度が高い企業ほど財務上の負担が大きくなる可能性があるためです。
ただし、自己資本比率が低い場合でも安定したキャッシュフローを持つ企業なら問題ありません。
そのため、自己資本比率+営業CF+有利子負債+ROEなどを組み合わせて判断します。

有利子負債倍率

まず、有利子負債とは利息を支払う必要がある負債のことであり、代表的なものとして以下が挙げられます。

  • 銀行借入
  • 社債
  • 借入金

有利子負債倍率は企業が持っている自己資本に対して、有利子負債がどの程度あるかを見る指標です。
例えば、有利子負債が100億、自己資本が500億の場合は以下となります。

有利子負債倍率の計算式
有利子負債倍率=有利子負債自己資本=100500=20%有利子負債倍率=\frac{有利子負債}{自己資本}=\frac{100}{500}=20%
株式投資で見るポイント

株式投資では有利子負債倍率が低いほど財務上の負担が小さいと考えられます。
また、有利子負債倍率が高い場合でも営業CFや現金等残高が多ければ問題ありません。

STEP4:ROE・ROA(資本・資産を効率よく使えているか)を見る指標

自己資本を使ってどれだけ利益を生み出したか、総資産を使ってどれだけ利益を生み出したかという違いを説明します。

ROE(自己資本利益率)

ROEとは株主から預かった自己資本を使って会社がどれだけ利益を生み出したかを示す指標です。
例えば、自己資本500億円、当期純利益100億円の場合、一般的な計算式としては以下になります。

ROEの計算式
ROE=当期純利益自己資本=100500=20%ROE=\frac{当期純利益}{自己資本}=\frac{100}{500}=20%
株式投資で見るポイント

株式投資では自己資本比率や有利子負債なども合わせて良好になっていることも確認しましょう。
ROEだけでは自己資本の額が少なくなったらROEが上がってしまうためです。

ROA(総資産利益率)

ROAとは会社が持っている総資産を使って、どれだけ利益を生み出したかを見る指標です。
例えば、総資産1000億円、利益50億円の場合、一般的な計算式としては以下になります。
この場合の利益に営業利益・経常利益・当期純利益などのどれを使うかの定義はサイトごとに違うので確認しましょう。

ROAの計算式
ROA=利益総資産=501000=5%ROA=\frac{利益}{総資産}=\frac{50}{1000}=5%
株式投資で見るポイント

株式投資ではROAと合わせて利益率と総資産回転率が高いかどうかを確認しましょう。

総資産回転率

総資産回転率は企業が持っている総資産を使って、どれだけ売上高を生みだしているかを見る指標です。
例えば、売上高2000憶円、総資産1000憶円の場合、計算式としては以下になります。

総資産回転率の計算式
総資産回転率=売上高総資産=20001000=2.0回総資産回転率=\frac{売上高}{総資産}=\frac{2000}{1000}=2.0回
株式投資で見るポイント

株式投資では総資産回転率が高いほど資産を効率よく使えているという指標になるでしょう。
ただし業種によって必要な資産量が大きく異なるため、同業他社との比較で使いましょう。

STEP5:PER・PBR・配当利回りなどの『株価』を見る指標

PER(株価収益率)

PERとは現在の株価が1株あたり利益(EPS)の何倍まで評価されているかを見る指標です。
例えば、株価2000円、EPS100円の場合、計算式としては以下になります。

PERの計算式
PER=株価EPS=2000100=20倍PER=\frac{株価}{EPS}=\frac{2000}{100}=20倍

つまり、1株あたり100円の利益を稼いでいる会社に対して、株価はその20倍の2,000円で評価されているということです。

株式投資で見るポイント

株式投資ではEPSの成長率と一緒に見ましょう。同業他社のPERに対してどうか?過去のPERに対してどうか?
EPSは成長しているか?という観点で見てみましょう。

PBR(株価準資産倍率)

PBRは現在の株価が、1株当たり純資産(BPS)の何倍で評価されているかを見る指標です。
例えば、株価1500円、BPS1000円の場合、計算式としては以下となります。

PBRの計算式
PBR=株価BPS=15001000=1.5倍PBR=\frac{株価}{BPS}=\frac{1500}{1000}=1.5倍

つまり、1株あたり1,000円の純資産を持つ会社に対して、株式市場では1,500円の価値が付けられているというイメージです。

株式投資で見るポイント

株式投資ではROEと一緒に見ましょう。ROEが高いかつPBRが低いと株式資本を効率よく使って高い利益を生み出していると言えるでしょう。

信用倍率

信用倍率とは信用取引で買われている株数と売られている株数のバランスを見る指標です。
例えば、信用買い残100万株、信用売り残50万株の場合、100万÷50万=2倍となります。
つまり、株価がこれから上がると考えて買っている投資家が多いと見ることが出来ます。

株式投資で見るポイント

株式投資では企業の業績や財務の良し悪しを直接表す指標ではないため、企業分析にはあまり使用しないでしょう。

実際の企業分析手順

次に実際にこれらの指標を用いて実際に優良な企業を見つけるフローを説明します。今回は下記の条件に合う企業を見つけたいと思います。

  • 配当金投資+株価が高くなれば売買益も狙う
  • 不況でも潰れない企業
  • 業績を順調に上げていき、株価も継続的に伸びていく企業

理想的な企業像

ここまでを全部まとめると狙いたい企業はこんな企業です。

業績

  • 売上高が長期的に増加
  • 営業利益が長期的に増加
  • EPSが長期的に増加

収益性

  • 営業利益率が高い・安定
  • ROAが高い・改善傾向
  • ROEが高い・安定

財務

  • 自己資本比率が安定
  • 有利子負債が過大ではない
  • 現金等を十分保有

キャッシュ

  • 営業CFが継続的にプラス
  • FCFも長期的に安定
  • 営業CFが利益を裏付けている

配当

  • 配当金が安定・増配傾向
  • 配当性向が無理のない水準
  • 配当を支える利益・CFがある

株価

  • EPS成長に対してPERが極端に高くない
  • PBRとROEのバランスが良い
  • 過去のPER・PBRと比較して極端に割高ではない

需給

  • 信用買い残が過度に膨らんでいない

ChatGPTに探してきてもらうためのプロンプト

実際これらを手作業で見ていくのは骨が折れます。なのでAIを駆使して条件に合う企業を探してきてもらいましょう。以下にプロンプトを用意していますのでこれを用いてぜひ優良な企業を探してみてください。

あなたは日本株の企業分析を専門とする投資アナリストです。

以下の投資方針に合う日本企業を、最新の公開情報をWebで調査して探してください。

## 投資方針

私は「配当金を受け取りながら、企業の成長による株価上昇も狙う」長期投資を行います。

以下の条件をできるだけ満たす企業を探してください。

* 不況時でも倒産しにくい
* 売上高・営業利益・EPSが長期的に成長している
* 営業CFが安定してプラス
* FCFも長期的に安定している
* ROE・ROAが良好
* 財務が健全
* 配当金が安定または増配傾向
* 配当を無理なく維持できる
* 成長による株価上昇が期待できる
* 現在の株価が企業価値に対して極端に割高ではない

## 分析手順

企業を以下の順番で分析してください。

### ① 業績

以下を過去5~10年程度で確認してください。

* 売上高
* 営業利益
* 経常利益
* 最終利益
* EPS

単年ではなく、長期的に成長しているかを確認してください。

特にEPSの成長を重視してください。

### ② 利益率

* 営業利益率
* 必要に応じてその他の利益率

を確認してください。

利益率が高いだけでなく、長期的に維持・改善できているか確認してください。

### ③ 成長性

以下を確認してください。

* 売上高成長率
* 営業利益成長率
* EPS成長率
* 営業CFの成長
* ROE・ROAの推移

一時的な業績改善ではなく、長期的な成長が確認できる企業を高く評価してください。

### ④ キャッシュフロー

以下を過去5~10年程度で確認してください。

* 営業CF
* 投資CF
* 財務CF
* FCF
* 現金等残高

特に、

「利益が実際のキャッシュ創出につながっているか」

を確認してください。

営業CFが継続的にプラスであることを重視してください。

FCFについても長期的な傾向を確認してください。

### ⑤ 財務健全性

以下を確認してください。

* 総資産
* 自己資本
* 自己資本比率
* 1株純資産
* 有利子負債
* 有利子負債倍率
* 現金等残高

不況時でも事業を継続できる財務体質かを評価してください。

単純に「自己資本比率が高い」だけではなく、業種特性も考慮してください。

### ⑥ ROE・ROA・資産効率

以下を確認してください。

* ROE
* ROA
* 総資産回転率

ROEだけが高い企業には注意し、ROA・自己資本比率・有利子負債も合わせて評価してください。

ROAについては、

「利益率が高いからROAが高いのか」
「総資産回転率が高いからROAが高いのか」

まで可能な範囲で分析してください。

### ⑦ 配当

以下を確認してください。

* 配当利回り
* 1株配当
* 配当性向
* 配当金の過去推移
* 減配・無配の有無

単純な高配当企業ではなく、

「今後も無理なく配当を維持・増配できる企業」

を高く評価してください。

EPS、営業CF、FCFと配当金を比較し、配当の持続可能性を確認してください。

### ⑧ 株価評価

以下を確認してください。

* PER
* PBR
* 配当利回り
* 現在の株価
* 過去のPER・PBR水準
* 同業他社との比較

「PERが低い=割安」と単純判断しないでください。

EPS成長率を考慮し、

「成長性に対して現在のPERが妥当か」

を評価してください。

PBRについてはROEとセットで評価してください。

### ⑨ 信用需給

* 信用倍率
* 信用買い残
* 信用売り残

を確認できる場合は確認してください。

ただし信用倍率は企業の本質的な価値ではなく、株価の需給を見る補助指標として扱ってください。

### ⑩ 事業内容・不況耐性

財務指標だけではなく、

* 主力事業
* 売上構成
* 景気敏感性
* 競争優位性
* ブランド力
* 顧客基盤
* 市場シェア
* 参入障壁
* 海外展開
* 景気後退時の業績推移

などを調査してください。

過去の不況時や業績悪化局面で、売上・営業利益・営業CFがどの程度落ち込んだかも確認してください。

## 銘柄選定

最終的に10~20社程度を候補として挙げ、その中から特に優良だと判断した企業を5~10社程度に絞ってください。

各企業について以下を表にしてください。

| 項目        | 内容 |
| --------- | -- |
| 企業名・証券コード |    |
| 主力事業      |    |
| 売上成長      |    |
| 営業利益成長    |    |
| EPS成長     |    |
| 営業利益率     |    |
| 営業CF      |    |
| FCF       |    |
| 現金等       |    |
| 自己資本比率    |    |
| 有利子負債倍率   |    |
| ROE       |    |
| ROA       |    |
| 配当利回り     |    |
| 配当性向      |    |
| PER       |    |
| PBR       |    |
| 信用倍率      |    |
| 総合評価      |    |

## 評価方法

各企業を以下の5項目で100点満点で評価してください。

* 財務健全性:20点
* 業績・成長性:25点
* キャッシュ創出力:20点
* ROE・ROAなどの収益性:15点
* 配当・株価評価:20点

ただし、単純な機械的スコアだけで決定せず、最終的には企業の事業内容や将来性も考慮してください。

## 特に重視する条件

以下を最重要視してください。

1. EPSが長期的に成長している
2. 営業CFが安定してプラス
3. 財務が健全
4. ROA・ROEが良好
5. 配当が利益・CFに対して無理のない水準
6. 不況時にも事業を継続できる
7. 現在の株価が成長性に対して極端に割高ではない

## 除外条件

以下に該当する企業は原則として除外してください。

* 業績が長期的に悪化している
* 営業CFが長期間マイナス
* 過剰な有利子負債を抱えている
* 配当性向が極端に高く、減配リスクが高い
* 一時的な特別利益によって利益が増えている
* 一時的な要因でPER・ROEなどが良く見えている
* 株価が極端な割高水準にある
* 不況時に業績が大幅に悪化するなど、今回の投資方針に合わない

ただし、業種によって適正な財務指標が異なるため、機械的に除外せず、業種特性を考慮してください。

## 重要な注意事項

必ず最新の情報をWebで調査してください。

各数値について、可能な限り以下のような一次情報を優先してください。

* 企業の決算短信
* 有価証券報告書
* 決算説明資料
* 中期経営計画
* 企業IR資料

数値の出典と対象年度を明記してください。

情報源によって数値が異なる場合は、その違いを説明してください。

分からない情報や確認できない情報は推測せず、「確認できない」「分からない」と明記してください。

現在の株価やPERなど、時点によって変化する情報には「○年○月○日時点」と明記してください。

## 最終結果

最後に、

### 「今回の投資方針に最も合っている企業TOP5」

をランキング形式で示してください。

各企業について、

1. なぜ優良企業と判断したのか
2. 最大の強み
3. 不況への強さ
4. 業績・EPSの成長性
5. 配当の安全性
6. 現在の株価水準
7. 最大のリスク
8. どのような株価水準なら購入を検討しやすいか

を簡潔に説明してください。

最後に、

**「企業として優良だが現在の株価が割高」**
**「企業として優良で現在の株価も比較的妥当」**
**「割安だが企業内容に懸念がある」**

の3種類に分類してください。

目的は「単なる高配当株ランキング」ではなく、

**「財務が強く、不況に耐え、利益・EPSを長期的に成長させ、配当を維持・増配しながら、株価上昇も期待できる企業」を見つけること**

です。

終わりに

社員A君

財務指標のそれぞれの意味と見方について理解することが出来ました!これで企業分析を行うことが出来そうです!

ろじペン

企業分析をする際は複数の指標が複雑に絡み合っているので1つの指標だけで判断せず、指標全体を見て企業の経営状況を把握するようにしようね!

目次